ふるさと納税で確定申告が必要/不要な条件と申請書類の記入方法・手続きの流れを徹底解説!

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ふるさと納税はお得だから始めたいけど、確定申告の手続きが面倒でなかなか気が進まない・・・。

このような、確定申告の面倒くさい手続きが理由でふるさと納税を始められない人はけっこう多いのではないでしょうか?

しかし、ふるさと納税の確定申告は思っている以上に簡単な手続きのみで済みます。

実際のところ、サラリーマンの方など、ほとんどの方は確定申告の手続きがいりません!

また、それ以外の個人事業主やフリーランスの方も、確定申告は毎年行う作業ですし、ふるさと納税を利用するにあたって追加で必要になる手間は実際のところほとんどないのです。

今回は、ふるさと納税を行う上で、「確定申告が必要になる人の条件や実際の申請書の記入方法と申請の手続き」をご紹介します。

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ふるさと納税で確定申告が必要な人と不要な人

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まず、ふるさと納税を利用するにあたり、確定申告が必要な人と必要がない人についてそれぞれ整理してみます。

確定申告が必要な人

フリーランスの方と一部のサラリーマンの方は確定申告が必要です。

具体的には、

  • 会社から給料をもらっていない個人事業主、自営業の方
  • サラリーマンの方で住宅ローン控除の1年目に該当する方や医療費控除を受けている方、FXやアフィリエイトなどの副業を行なっている方、不動産所得や譲渡所得がある方

給与所得所得者の方で確定申告が必要になる人は、以下の国税中のHPに詳しくまとまっています。
→国税庁 | 給与所得者で確定申告が必要な人

確定申告が不要な人

ふるさと納税を行う場合、上で紹介したような住宅ローン控除や副業などによる収入がないサラリーマン、公務員の方は、確定申告の手続きをする必要がありません。

ただし、確定申告をしないかわりにサラリーマンや公務員の方のために設けられた「ワンストップ特例制度」という制度で手続きをする必要があります。

確定申告が不要な人は「ワンストップ特例制度」を利用して手続きする

確定申告はいらないけど結局手続きが必要じゃないかと思った方、ご安心ください。

この「ワンストップ特例制度」は、そもそもサラリーマンや公務員の「確定申告が面倒くさい」という問題を解決するためにつくられた制度で、確定申告よりも圧倒的簡単に手続きができるのです。

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もちろん、ふるさと納税で「確定申告で手続きをする」のと「ワンストップ特例制度で手続きをする」のでどちらが得ということはなく、ぞれの手続きで控除される金額は同じです。

確定申告とワンストップ特例制度の違いは、上で紹介した「手続きの手間」「控除の仕組み」だけです。
ただし、ワンストップ特例制度を利用するためには、寄付する自治体の数を5つ以内におさめる必要があります。

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確定申告の場合は「所得税」と「住民税」から上限金額の範囲内で控除されますが、確定申告が不要になるワンストップ特例制度の場合は、所得税からは控除されずにまとめて「住民税」から全額控除される形になります。

もちろん控除される合計金額は変わりませんので安心してください。

ワンストップ特例制度の利用方法や注意点についてはこちらの記事で詳しく解説していますので参考にしてみてください。

ワンストップ特例制度について

ちなみに、源泉徴収などで既に所得税を納めている場合には還付金として返金されますが、確定申告(還付申告)による還付額はふるさと納税の手続きをした人の年収や、他の控除等の状況によって変わってきます。

また時々、実質負担金が2,000円と聞いていたのに還付金が少ないと困惑される方もいますが、還付額の残りの金額は翌年度の住民税でしっかり控除されますので安心してください。

ふるさと納税で確定申告をする際に必要な書類と記入項目

 

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それではふるさと納税で確定申告をする際に必要になる書類と記入項目について見ていきましょう。

そもそも確定申告とは?

そもそも確定申告とは、

その年の1月〜12月までの収入とかかった経費を整理して所得(純粋な利益)を計算し、その所得に応じた税金を支払うために必要な手続き

であり、この手続きによって支払う税金の金額が決定します。

特にフリーランスや給与以外に収入があるサラリーマンの場合、ふるさと納税を確定申告で手続きするためにはまずこの計算をしなければいけません。

確定申告をする際に必要な書類

ふるさと納税で確定申告をする際、個人事業主の方と確定申告が必要になるサラリーマンの方とで、確定申告の必要書類は異なります。

それぞれ、

  • 個人事業主、フリーランスの場合は確定申告書B
  • サラリーマンの方で一時所得・雑所得・配当所得がある場合、住宅ローン控除や医療費控除が必要な場合、5つ以上の自治体に寄付をしてワンストップ特例制度を利用できない場合、年金収入がある場合には確定申告書A

を利用します。

ただしサラリーマンの方でも、不動産や株式などの譲渡所得、申告分離課税の上場株式等の配当所得、申告分離課税の先物取引の雑所得、山林所得や退職所得などがある方はBの申告書を利用します。

使用する確定申告書用紙の詳細についてはこちらを確認してください。
→国税庁 | 申告書用紙について

確定申告の手続きする際に記入する項目

ふるさと納税を行う事によって増える確定申告の記入箇所は「寄付金控除」の項目だけです。

具体的には以下、赤枠で囲んだ3箇所だけです。(下では確定申告書Bの様式をサンプルに書き方を説明していますが、申告書Aの場合も同様に3箇所だけです。)

①申告書Bの第1表「所得から差し引かれる金額」の項目

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控除される金額を記入します。

例えば寄付控除の上限額が3万円の人が1万円寄付した場合、実質負担金は8,000円になるので、こちらには8,000円と記入します。

②申告書Bの第2表「寄附金控除」の項目

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寄付先の所在地・自治体を入力します。

寄付した自治体が複数ある場合は、代表の自治体一つを記入して後に「〜など(静岡県など)」というような書き方をすればOKです。

寄付金の箇所は控除額を抜いた合計金額を記入します。(1万円寄付した場合は1万円と記入。)

③申告書Bの第2表「寄附金税額控除」の項目

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都道府県、市区町村分の箇所に寄付の合計金額を記入します。(1万円寄付した場合は1万円と記入。)

以上3箇所に必要事項を記入したら、後は自治体から郵送される「寄附金受領証明書」(複数の場合は全部必要です)を添付書類台紙に貼り付けて郵送すれば、ふるさと納税の該当箇所に関してはOKです。

ふるさと納税の確定申告を手書きで行う場合は記載方法として参考にしてください。

ふるさと納税を確定申告で手続きする際の実際の流れ

上で説明した、ふるさと納税をする際に増える記入箇所を踏まえ、ここからはふるさと納税を確定申告で手続きする際の実際のやり方について紹介していきます。

ふるさと納税を確定申告で手続きする際の書き方・やり方は、e-Taxを利用する方法も含めて複数ありますが、今回はネット上で入力した後に印刷して提出する方法を説明していきます。

ちなみにe-Taxで確定申告の手続きをする場合には、電子証明書付きの住民基本台帳カードなどが必要になります。

確定申告をする際の事前準備

まずは国税庁の確定申告書作成コーナーからこちらのwebページにアクセスします。

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赤枠の「作成開始」のボタンをクリックし、

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右の「書面提出」をクリックして、

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赤枠の箇所にチェックを入れたら、ページ下の右側にある「事前準備終了 次へ」のボタンをクリックします。

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そして一番上にある「所得税コーナーへ」をクリックして事前準備完了です。

収入・所得の計算が終わっていない場合は、まずは青色申告決算書・収支内訳書作成コーナーで計算をする必要があります。

これはふるさと納税をしない場合の通常の確定申告でも必ず必要な項目になりますので、この記事での紹介は割愛します。

以下、ふるさと納税を確定申告で手続きするための入力方法の紹介になります。

書類の見方が分からない人や見本が欲しい人はこちらに沿って一緒に入力していけば手続きが完了します。

フリーランスの方や、一時所得や配当所得などがあるサラリーマンの場合

確定申告書Bを利用して手続きする個人事業主・自営業の方や譲渡所得などがある会社員の方は、赤枠の「左記以外の所得のある方(全ての所得対応)」を選びクリックします。

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今回はフリーランスという立場で手続きを進めていきます。
記入例として参考にしてください。

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赤枠の3箇所の中の該当箇所をチェック・入力して、「入力終了(次へ)」をクリックします。

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そして次に「事業所得(営業・農業)」「入力する」をクリックし、

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「収入」「所得」をそれぞれ入力して「次へ」をクリックします。

最初の「確定申告とは」の項目で説明したように、収入(入ってきたお金)と所得(実際の利益)は異なりますので、それぞれ間違わないように注意してください。

※青色申告の場合は特別控除の65万円を差し引いた金額を所得金額に入力するよう、気をつけてください。

サラリーマンの方で配当所得、譲渡所得がある方は同じようにこちらから入力していきます。

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所得の入力が完了したら、ページ下の右にある「入力終了(次へ)」をクリックします。

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すると税額控除のうち、所得控除入力の画面に切り替わるので、その中にある赤枠の「寄附金控除」をクリックします。

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すると寄附金控除を受けるための必要項目を入力する画面に遷移しますので、

  • 寄附年月日
  • 寄付金の種類(都道府県・市区町村に対する寄付金 ふるさと納税など)
  • 寄付した自治体
  • 寄付した金額
  • 寄付した自治体の住所
  • 寄付先の名称

について、ふるさと納税をすると自治体から郵送される「寄附金受領証明書」をもとに入力していきます。

寄付先が複数ある場合は「もう一件入力する」をクリックして同じように必要事項を入力していきます。

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入力が完了したら、右下の「次へ」をクリックすると、

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控除額の確認が表示されます。

「OK」をクリックすると、

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寄附金控除が反映されますので、「入力終了(次へ)」をクリックします。

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次のこちらのページは税額控除の画面になります。青色申告で確定申告をする人や繰越欠損金がある人は入力を行います。

入力が終わったらページ右下にある「入力終了(次へ)」をクリックして、

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計算結果確認画面でまた「次へ」をクリックして住民税入力の画面に進み、

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「入力終了(次へ)」をクリックします。

16歳未満の扶養親族がいる方、別居の控除対象配偶者・控除対象扶養親族・事業専従者のいる方、配当所得等がある方などは、別途入力が必要になりますので、真ん中の「住民税・事業税に関する事項」から必要項目の入力を行います。

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後は住所・氏名、

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納税先の税務署などを入力していくと、

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自分の納税額が表示されます。最後にもう一度「次へ」をクリックし、

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マイナンバーを入力して「次へ」をクリックして終了です(お疲れさまでした!)

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あとは印刷前のデータをPDFで表示して確定申告の内容を確認し、問題なければ印刷です。

すぐ下にある「帳票表示・印刷」をクリックしてPDFファイルをダウンロードします。

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控除金額しっかり反映されてます。

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寄付金の合計金額もしっかり反映されてます。

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こちらも問題なしです。

念のため、手順を紹介する前に説明したふるさと納税で増える記入項目と照らし合わせてみると、

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確定申告書の第1表と第2表、ともにしっかり一致している事が確認できます。

後は印刷をして、証明書を台紙に添付して提出すれば完了です。

医療費控除・住宅ローン控除を受けるサラリーマンの方や、年金受給者の場合

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医療費控除などを受けるサラリーマンの方や年金をもらっている方は青枠の左の「作成開始」をクリックして手続きをすすめていきます。

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確定申告を進める上で事前に用意するべき書類、持ち物が表示されますので、こちらで確認をし準備をします。

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所得の種類を選択し、

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給与の支払者、年末調整の状況についてチェックを入れて、

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寄附金控除の他、自分の手続きで必要な箇所にチェックを入れて、

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源泉徴収票をもとに、支払金額などを入力し、

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支払者を入力し、

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次のページで「次へ」をクリックします。

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16際未満の扶養家族がいる場合はこちらに生年月日や名前を入力をし「入力終了(次へ)」をクリックします。

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そしてこちらの画面で「寄付金控除」「入力する」をクリックすると、

※今回は説明がわかりやすくなるように医療費控除などにチェックを入れなかったためグレーアウトされていますが、医療費控除控除を受けた方は医療費の領収書をもとに計算してこちらでしっかりと入力をしてください。医療費控除を受ける場合、ふるさと納税の寄付金証明書といっしょに、確定申告書に医療費の明細書を台紙に添付して提出する必要があります。

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先ほどのフリーランスの人の場合と同じように、寄付金の詳細について入力する画面になりますので同じように、

  • 寄附年月日
  • 寄付金の種類(都道府県・市区町村に対する寄付金 ふるさと納税など)
  • 寄付した自治体
  • 寄付した金額
  • 寄付した自治体の住所
  • 寄付先の名称

について、ふるさと納税をすると自治体から郵送される「寄附金受領証明書」をもとに入力していきます。

寄付先が複数ある場合は「もう一件入力する」をクリックして同じように必要事項を入力して、

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「次へ」をクリックし、

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そのままOKを選択します。

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他の控除項目がなければ「入力終了(次へ)」をクリックし、

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こちらも政党等寄付金特別控除がなければ「入力終了(次へ)」をクリックします。

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すると納付する金額の計算結果が表示されますので、確認をしたら「次へ」をクリックします。

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こちらのページでは住民税の徴収方法、16際未満の扶養家族の有無などについて入力をして「入力終了(次へ)」をクリックし、

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最後に、氏名、電話番号、

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郵便番号、住所を入力したら完了です。

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次へをクリックして、

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真ん中にある緑色の「帳票表示・印刷」のボタンをクリックすると、入力した内容が反映された確定申告書AのPDFファイルがダウンロードされます。

入力内容を確認してみると、

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しっかりと反映されています。

後はこの用紙を印刷して、台紙に自治体から郵送される寄付の証明書を貼り付けて郵送すれば確定申告完了です。

提出先は自分が住んでいる所轄の税務署になります。

ちなみに、確定申告の手続きをする上で上記の手順を読んでも不明点などが出てきた際は、Web上の総務省などのポータルサイトで調べるよりも、税務署に直接電話で問い合わせをすると早く解決できるかと思います。

ちなみに、ふるさと納税を確定申告で手続きする際の期限ですが、2019年の場合は3月15日までになっています。(2019年に入ったらいつからでも準備可能です)

この期間に間に合わないで申告が漏れてしまわないように、いつまでに必要のなのか時期をしっかりと忘れないように覚えておきましょう。

※確定申告の期限は3月15日(ワンストップ特例制度は1月10日までに書類必着)までですが、ふるさと納税の寄付の申し込み自体は一部例外を除きその年の12月31日23:59まで可能です。
あまりギリギリになってしまうと申し込みが完了できない恐れがありますが、クレジットカードで決済すると、決済日を受付日として処理してくれるので、割と時期が遅くなっても間に合うので便利です。

まとめ

「ふるさと納税は節税にもなるお得な制度で興味があるけれど、確定申告がめんどくさいからやらない」と思っていた方は、こちらの記事をみながら手続きを進めてみてください。

収入と所得(純粋な利益)を計算して、後は記事の手順通りにやればすぐに完了します。

特にサラリーマンの方の場合、ふるさと納税の申し込み締め切りの12月はちょうどボーナスの時期とも重なりますので、支払う金額的にもいつもより余裕が少しできますし、実質負担2000円で支払った分が控除されますのでやらない理由はありません!

また、ふるさと納税を確定申告で手続きした際の限度額の計算方法などについてはこちらの記事で詳しくまとめていますので参考にしてみてください。

簡単に限度額のシュミレーションができ、夫婦共働きや結婚していて妻に収入がない場合など、家族の状況によっても確定申告で控除される限度額は変わってくるので注意しましょう。

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